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2012年 04月 13日
「今の生活についてお聞きしたいのですが」
「わかりました。今はペルー人のおばちゃんと暮らしています。部屋は仕切りはあるものの、ほぼモノロカーレですかね。元々このおばちゃんとは知り合いというか、立ち話をする仲で、それほど仲良しという訳ではありませんでしたが、彼女が必死にルームメイトを探していたのと、私が家探しをしなくちゃいけないのにもう家を探すエネルギーがなかったこともあって、このおばちゃんと暮らすことにしたという訳です」 「で、単刀直入に『ジャイアン問題』についてお伺いしたいのですが」 「何なんですか、唐突に。しかもその話の入り方は、糸井重里が大河ドラマ『新選組!』の対談で古田新太について語るときの入りそのものですね。あの時彼らは『で、古田新太問題ですが』で、話を始めていましたからね」 「あなたも相当オタクってますね。で、何でジャイアンなんです。その同居しているペルー人のおばちゃんがジャイアンなんですよね?」 「はい、もちろんです。言っていることがジャイアンの理論そのものなんでね。つまり、『オレのものはオレのもの、のび太のものもオレのもの」です。例えば、具体的に言うとね、彼女が朝出ていくときに電気とテレビを点けるから、私が彼女が休みの日に早く家を出るときに同じことをすると激怒するってわけですよ。この間もすごかったですよ。体が震えるくらい怒ってました。仕切りはあるけれどモノロカーレなんで、筒抜けなんですよね」 「ほかに困ることは?」 「彼女は自分でドアを閉めるときは乱暴なくせに、私がどんなに静かにドアを閉めても『もっと静かに閉めろ』って言うんで困りますよ。その理由も、『私は耳と鼻が人よりも何倍も敏感なんだから!』というものなんでね。夜に玉ねぎを切っただけでも「臭い!!」と激怒ですからね」 「ひどいですね」 「ええ、ひどいですよ。そのくせ、自分が寝坊したときとか、私も一緒に起こされたりとか、理由は「寝坊した!」ですよ。参りますよ。あと、そのおばちゃんは幽体離脱したりするんで、その時も「怖い」といって夜中に人を起こしてきます。そうやって自分も相当なことをしているくせに、私のしでかす些細なことに激怒するから困るんですよ。それに、私が反論しようとしたら、「叫ぶな!!」といって自分が叫びまくってましたからね。可笑しいですよ」 「なるほど、そういう自分中心の理論をふりかざすところがジャイアンってわけですね」 「その通り。体型もジャイアンそっくりなんで、今ではジャイアンそのもの、またはジャイアンに似たおじさんにしか見えません。なのに自分は女らしくて笑顔が一杯でオープンな人間、と言ってはばからないのですから、心の中で『嘘だろ?』と大笑いしています」 「幽体離脱もするジャイアン、ですか」 「はい、迷信深くて占星術も信じています。この間もお友達にやってもらったらしいですよ。そしたら『身近な人間の中にあなたを陥れようとしている人がいるかもしれない』と言われたらしく、落ち込んでいました。私はちょうど前日に、大家さんに彼女のことを言いつけたばかりだったから、『もしやばれた?』とちょっとビックリしましたが、彼女はその大家さんのことだと思っています。迷信深さもすごいですよ。蛾を『この呪われた蝶が!!』と箒を持って追い回している姿は…ペルーって黒魔術も盛んな国なのかな?と思ってしまったくらいです」 「しかし、よく一緒に住んでいますね。何で出て行かないんですか?」 「そうですね、まあ理由は色々ありますけれど、家賃も安いですし。あとは、この人もね、心に余裕がないからこうなのかな、と思って。息子や娘が4人いて、孫にも送金しているし、自分の家もペルーに建てなくては、と、気持ちの上で首が回らない状態みたいです」 「だからって、こんな横暴を許していいんですか?」 「いやね、自分の母親もこうだったのかな、と思って。うちの母親は毎日言葉で毒矢を吹いてくるような人間で、私は毒矢を浴びながら育ったからね。1回『家族なのに、他人も言わないようなひどいことを言うなんて」』と反論したら、『家族だからこそ他人が言えないようなことを言ってやっているんだ』と言われて、『他人の方が余程優しいということもあるのだな』と思いました。 当時のあの人の状況を考えるとね、このジャイアンと似ているんですよ。うちの母親は父がやっていた自営業が大嫌いだったからね。でも手伝わざるを得ないし、毎月の支払いは自営業だからシビアだし、従業員はいるからお給料も絶対に出さないといけない、というプレッシャーもすごいし、子供はいるし。ただでさえキャパの狭い人間だったから、ストレスでまさに首が回らない状態だったろうね。そういう状況では子供とああやって接するしかなかったのかな、と。少しは自分の母親を客観的にみるいい機会にはなっているのでね」 「なるほど、そういうわけでしたか。じゃあ、しばらくはこの生活を続けるんですか?」 「そうでうすね。ずっとはきついから、9月くらいに引っ越そうかな、と。7月はジャイアンは家政婦をやっている家が海辺の家にバカンスに行くから、一緒についていくし、8月もお互いバカンスで顔を合わせるときは少ないだろうから」 「そうですか。そういえば、そのおばちゃん、幽体離脱だけでなく直感が強くていろいろなイメージを見て予言してくれるそうですね」 「はい。アメリカなら、その能力を生かしてカウンセリングなんかもできたと思いますが、イタリアでは無理ですね。まあ、そういう意味では話を聞くのは楽しいですよ。今のうちに私についての予言もたくさん聞いておこうと思います」
by turezure-italia
| 2012-04-13 18:15
| イタリア生活
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